発見!バイク泥棒

奥方のお供をしてサテイに買い物に行く途中、ガチャ、ボチャンと言う異音に驚いてその方向を見たら、一人の男が溝を覗き込み一人は川底に降りている。

溝の幅は約2メートルで深さは1メートル半位・・・川底には10センチ程度の水が溜まっている。
はて、誰かバイクもろとも溝に落ちたのかな?

それをもう一人の男が助けようとしているのかな?
と思い、手助けが居るようだったら、おいらも駆けつけようかなと一瞬考えたのだが、どうも様子がおかしいのだ。

落ちた辺りには落下防止のガードレールが設置されているし、少しある隙間からでは狭くて到底落ちるとは思えない。

更に、男達はこの溝の暗渠になっている方向にバイクを引きずって、上から覗いても見えないところまで押し込んでいる。

バイクは二人で抱え上げてガードレールの上から落とし込んだ様である。
そのとき、先に聞いたような音がしたのだ。

時刻は既に夕暮れ時で少し暗くなりかけており、人通りも無い。
おいらが見つけたのは誰も居ないのを見計らってバイクを溝に落としこんだ直後であった。

落とし込んだ瞬間は見ていないが音だけが聞こえたのである。
どう考えても不審である。

彼らもおいら夫婦が見つめたので慌てた様で必死に暗渠の中にバイクを隠そうとしていた。

彼らはきっと夜暗くなってから引き上げに来るに違いない。
おそらくどこかで盗んで来たに違いない。

おいら達が不審に思いながらも、そのままサテイで買い物を済ませ再びその場所を通りかかったが、既に男達の姿は無い。

おいらは溝の上から暗渠を覗いてみたら、かなり押し込んだ様で奥の方に辛うじて横倒しになったバイクの前輪が見えた。

ナンバーは見えない。

余計なお世話と思ったがこう言う場面を見ると正義感に燃えるおいらはそのまま放置すると言う気にはなれず、管轄の交番に電話をしたが、生憎不在で誰も電話口に出てくれぬ。

仕方が無いので、本署に電話して興奮気味に状況を話したら、只今、管轄の交番署員は事件で出かけているので帰り次第見に行かせます。と言って、おいらの名前と電話番号を確認してから電話が切れた。

果たして、確認に行ったのか、あるいは犯人がバイクを引き上げに来た時に逮捕するのか、ちょいと気になった。

折角、おいらの電話番号を確認しておきながら、結果については何の連絡も無い。

夜が明けてこう言うことには人一倍興味のを感じるおいらは、昨日の場所まで確認に出かけて暗渠を覗いてみたら既にバイクの影も形も無い。

警察が回収したのか、奴等が戻ってきて持って行ったのかは未だ謎である。



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